革製品のガラスコーティング完全ガイド|効果・メリット・施工方法を徹底解説
革製品は使い込むほどに味わいが増す魅力的な素材ですが、水濡れや汚れ、色褪せなどのトラブルに悩まされることも少なくありません。そんな革製品を長く美しく保つ方法として注目されているのが「ガラスコーティング」です。この記事では、革製品へのガラスコーティングについて、その効果やメリット、施工方法まで詳しく解説します。
目次
革製品のガラスコーティングとは?
ガラスコーティングとは、ガラス質の薄い被膜を革の表面に形成する保護技術です。もともとは自動車のボディコーティングとして発展した技術ですが、近年では革製品にも応用されるようになりました。
ナノレベルのガラス成分が革の表面に密着し、硬化することで透明な保護膜を作ります。この被膜により、革本来の風合いを損なうことなく、様々な外的ダメージから革製品を守ることができます。
ガラスコーティングの主なメリット
1. 優れた撥水・防汚効果
ガラスコーティングの最大のメリットは、高い撥水性と防汚性です。コーティング被膜が水分や汚れを弾くため、以下のような効果が期待できます。
- 雨や水滴が革に染み込むのを防ぐ
- コーヒーやジュースなどの液体汚れからの保護
- 油分や手垢の付着を軽減
- 日常的な汚れが付きにくく、お手入れが簡単になる
2. 革の劣化を防ぐ
ガラスコーティングは、革製品の経年劣化を遅らせる効果があります。
- 紫外線からの保護により色褪せを防止
- 乾燥によるひび割れを予防
- 革の柔軟性を長期間維持
- カビの発生リスクを低減
3. 光沢と美しさの維持
コーティングにより革表面に適度なツヤが生まれ、高級感のある仕上がりになります。新品時の美しさを長期間キープできるのも大きな魅力です。
4. 長期的なコストパフォーマンス
初期投資は必要ですが、以下の理由から長期的にはコストパフォーマンスに優れています。
- メンテナンスの頻度が減少
- 革製品の寿命が延びる
- クリーニングや修理の費用削減
- 買い替えサイクルが長くなる
ガラスコーティングが適している革製品
バッグ・財布などの小物類
日常的に使用する革小物は、汚れや傷が付きやすいため、ガラスコーティングの効果が実感しやすいアイテムです。
- レザーハンドバッグ
- 革財布
- 名刺入れ
- キーケース
- ベルト
革靴・ブーツ
雨や泥の影響を受けやすい革靴は、ガラスコーティングによる保護効果が特に高いアイテムです。
革ジャケット・レザーウェア
高価な革衣料品の長期保存に最適です。
ソファ・椅子などの家具
面積が大きい革家具も、ガラスコーティングで美しさを長く保てます。
ガラスコーティングの注意点とデメリット
革の種類による相性
すべての革製品にガラスコーティングが適しているわけではありません。
コーティングに適している革
- 牛革(スムースレザー)
- 馬革(コードバン)
- 豚革
- 型押し革
コーティングに不向きな革
- スエード・ヌバックなどの起毛革
- エキゾチックレザー(爬虫類革など)の一部
- オイルレザー(オイル加工が施された革)
- ベジタブルタンニンなめしの無染色革
通気性の低下
ガラスコーティングにより革表面が覆われるため、革本来の通気性が若干低下します。靴の場合は蒸れやすくなる可能性があります。
経年変化(エイジング)への影響
革の味わい深い経年変化を楽しみたい方には、ガラスコーティングは不向きかもしれません。コーティングにより革の変化が抑えられるため、自然な風合いの変化が少なくなります。
施工費用
専門店でのガラスコーティング施工には、ある程度の費用がかかります。小物で5,000円〜、バッグで10,000円〜20,000円程度が相場です。
ガラスコーティングの施工方法
プロに依頼する場合
最も確実で効果的なのは、革製品のガラスコーティングを専門に扱う業者に依頼する方法です。
施工の流れ
- 革の状態確認とクリーニング
- 下地処理
- ガラスコーティング剤の塗布
- 乾燥・硬化
- 仕上げ磨き
メリット
- プロの技術による均一で美しい仕上がり
- 革の種類に応じた適切な施工
- アフターサービスや保証がある
デメリット
- 費用がかかる
- 施工に数日〜1週間程度の時間が必要
自分で施工する場合(DIY)
市販のガラスコーティング剤を使用して、自分で施工することも可能です。
必要なもの
- 革用ガラスコーティング剤
- マイクロファイバークロス
- 革用クリーナー
- 手袋
施工手順
- 革製品のホコリや汚れをクリーナーで除去
- 完全に乾燥させる
- コーティング剤を少量クロスに取る
- 薄く均一に塗り広げる
- 指定時間(通常24時間)乾燥させる
- 必要に応じて2〜3回重ね塗り
DIYの注意点
- ムラができないよう薄く均一に塗る
- 換気の良い場所で作業する
- 革の目立たない部分で事前にテストする
- 説明書の指示に必ず従う
おすすめのガラスコーティング剤
市販されている主なガラスコーティング剤をご紹介します(製品選びの際は、必ず革の種類に対応しているか確認してください)。
初心者向け
- スプレータイプのコーティング剤
- 塗りやすさを重視した製品
- 価格帯:2,000円〜5,000円
上級者向け
- プロ仕様の高濃度コーティング剤
- 耐久性重視の製品
- 価格帯:5,000円〜15,000円
ガラスコーティング後のメンテナンス
ガラスコーティングを施した後も、適切なメンテナンスが必要です。
日常のお手入れ
- 柔らかい布で定期的に乾拭き
- 汚れが付いた場合は、固く絞った布で軽く拭く
- 強い摩擦は避ける
コーティングの耐久性
一般的に、ガラスコーティングの効果は以下の期間持続します。
- 通常使用:6ヶ月〜1年
- 頻繁に使用:3ヶ月〜6ヶ月
定期的な再施工により、常に最適な保護状態を維持できます。
再コーティングのタイミング
以下のような状態が見られたら、再コーティングを検討しましょう。
- 水の弾きが悪くなった
- 汚れが付きやすくなった
- 光沢が失われてきた
まとめ:革製品の価値を守るガラスコーティング
革製品のガラスコーティングは、大切な革製品を長く美しく保つための効果的な方法です。撥水・防汚効果により日常使いが快適になり、劣化を防ぐことで製品寿命を延ばすことができます。
ガラスコーティングを検討すべき方
- 高価な革製品を所有している
- 革製品を長く大切に使いたい
- お手入れの手間を減らしたい
- 雨の日も気兼ねなく革製品を使いたい
検討時のポイント
- 革の種類とコーティングの相性を確認
- プロ施工かDIYか、予算と目的に応じて選択
- 定期的なメンテナンスと再施工の計画
革製品への投資を守り、より長く愛用するために、ガラスコーティングという選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。適切に施工・メンテナンスすれば、革製品の美しさと機能性を何年も保つことができます。
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