エルメス ピコタンのガラスコーティング完全ガイド|角スレ・取手の擦れから守る方法

エルメス ピコタンを長く愛用するために

エルメスのピコタンは、そのシンプルで洗練されたデザインと使い勝手の良さから、多くの女性に愛されている人気バッグです。しかし、日常的に使用する中で避けられない劣化があることも事実です。大切なピコタンを美しい状態で長く使い続けるために、ガラスコーティングという選択肢をご存知でしょうか。

本記事では、ピコタンの主な劣化ポイントと、それを防ぐガラスコーティングの効果について詳しく解説します。

エルメス ピコタンとは

ピコタン(Picotin)は、エルメスを代表するカジュアルラインのバッグです。もともとは馬の餌を入れる袋をモチーフにデザインされており、シンプルながら機能的な構造が特徴です。

ピコタンの特徴:

  • バケツ型のシンプルなデザイン
  • 開口部が広く、荷物の出し入れがしやすい
  • 取手は短めで、手持ち・腕掛けスタイルに最適
  • サイズ展開が豊富(PM、MM、GMなど)
  • 様々な素材・カラーバリエーション

このカジュアルで使いやすいデザインゆえに、デイリーユースとして活躍する一方で、使用頻度が高くなることで劣化も進みやすいという側面があります。

ピコタンの2大劣化ポイント

大切なピコタンを長く美しく保つために、まず知っておきたいのが主な劣化ポイントです。ピコタンには特に注意すべき2つの劣化ポイントがあります。

1. 角スレ(かどすれ)

ピコタンの最も顕著な劣化ポイントが角スレです。

角スレが起こる理由:

  • バッグの底面四隅が地面や机に接触しやすい構造
  • 置いたり持ち上げたりする際の摩擦
  • バケツ型で自立するため、角部分に負荷がかかりやすい

特にピコタンは底面が平らで自立するデザインのため、使用していく中で必然的に角が擦れてしまいます。一度角スレが始まると、革の色が変わったり、表面が毛羽立ったりして、見た目の印象が大きく損なわれてしまいます。

2. 取手同士が擦れてしまう

もう一つの重要な劣化ポイントが取手の擦れです。

取手が擦れる理由:

  • ピコタンの取手は2本が近い位置にある
  • バッグを持ち運ぶ際に取手同士が接触する
  • 手持ち時に取手が重なり合い、摩擦が生じる
  • 保管時に取手が密着している

取手は使用頻度が最も高い部分であり、かつ目に触れやすい場所です。この部分の革が擦れて色が変わったり、光沢が失われたりすると、バッグ全体の印象に大きく影響します。特にライトカラーのピコタンでは、取手の変色が目立ちやすい傾向があります。

ガラスコーティングとは

ガラスコーティングは、革製品の表面に薄いガラス質の被膜を形成する保護技術です。

ガラスコーティングの特徴:

  • 透明な保護膜で革の風合いを損なわない
  • 傷や汚れから革を守る
  • 撥水・撥油効果がある
  • 革の経年変化を美しくサポート
  • 専門店での施工が一般的

従来の防水スプレーとは異なり、ガラスコーティングは革に浸透せず、表面に硬い保護膜を形成します。これにより、革本来の通気性や風合いを保ちながら、外部からのダメージを効果的に防ぐことができます。

ピコタンにガラスコーティングをするメリット

角スレを防ぐ

ガラスコーティングによって角部分に保護膜が形成されるため、地面や机との摩擦による直接的なダメージを軽減できます。コーティング被膜が革の代わりに摩耗することで、革本体の劣化を遅らせる効果があります。

取手の擦れを軽減

取手表面にガラスコーティングを施すことで、取手同士が接触した際の摩擦を減らし、革の色落ちや変色を防ぎます。表面がなめらかになることで、擦れによる毛羽立ちも抑制されます。

汚れ・水濡れから保護

ガラスコーティングの撥水効果により、雨や飲み物のこぼれなどの水濡れから革を守ります。また、手垢や皮脂汚れも付きにくくなり、日常的なメンテナンスが容易になります。

革の風合いを保つ

コーティング被膜は透明なため、革本来の色や質感、高級感を損なうことなく保護できます。革の自然なエイジングを楽しみながら、美しい状態を維持することができます。

資産価値の維持

エルメスのピコタンは高級ブランド品として資産価値があります。ガラスコーティングによって状態を良好に保つことで、将来的なリセールバリューの維持にも貢献します。

ガラスコーティングの施工タイミング

新品購入時がベスト

最も効果的なのは、新品購入直後にガラスコーティングを施すことです。

  • 革が最も美しい状態で保護できる
  • 劣化が始まる前に防御できる
  • 角スレや取手の擦れを最初から予防
  • 長期的な保護効果が最大限に

使用中でも効果あり

すでに使用しているピコタンでも、ガラスコーティングは有効です。

  • 現在の状態を固定し、それ以上の劣化を防ぐ
  • 軽度の角スレや擦れであれば、目立ちにくくなる
  • これからの使用で起こる劣化を予防

ただし、すでに深刻なダメージがある場合は、先に修復・クリーニングを行ってからコーティングすることをおすすめします。

ガラスコーティング施工時の注意点

専門店での施工を推奨

ガラスコーティングは専門的な技術が必要です。特にエルメスのような高級ブランド品の場合は、以下の点に注意しましょう:

  • エルメス製品の取り扱い実績がある専門店を選ぶ
  • 施工前に革の状態をしっかり確認してもらう
  • アフターケアやメンテナンス方法を確認する
  • 料金体系を明確に確認する

革の種類による違い

ピコタンには様々な革素材が使用されています:

  • トリヨンクレマンス: 最も一般的で、コーティングとの相性が良い
  • エプソン: 型押しレザーで、コーティング効果が高い
  • トゴ: 柔らかい革質で、慎重な施工が必要
  • スイフト: デリケートな革のため、専門店に相談を

革の種類によって最適なコーティング方法が異なるため、必ず専門店に相談しましょう。

コーティング後のメンテナンス

ガラスコーティングを施した後も、適切なケアは必要です:

  1. 定期的な乾拭き: 柔らかい布で軽く拭き取る
  2. 汚れは早めに対処: 水拭きで軽く拭き取る
  3. 直射日光を避ける: 保管時は風通しの良い場所に
  4. 定期的な再コーティング: 1〜2年ごとのメンテナンスがおすすめ

施工後の写真

まとめ:ピコタンを長く美しく使うために

エルメスのピコタンは、シンプルで使いやすいデザインゆえに、日常使いで活躍する一方、角スレや取手の擦れといった劣化が起こりやすいバッグです。

ガラスコーティングは、これらの劣化ポイントから大切なピコタンを守り、長く美しい状態を保つための有効な手段です。特に新品購入時に施工することで、最初から最高の状態を維持できます。

高級ブランド品であるピコタンを長く愛用するために、ガラスコーティングという選択肢をぜひ検討してみてください。専門店に相談し、あなたの大切なピコタンに最適な保護方法を見つけましょう。


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