エルメス インザループ18のガラスコーティング完全ガイド|傷から守る最適な方法

エルメスの人気腕時計「イン・ザ・ループ(In the Loop)18mm」は、その洗練されたデザインと高級感で多くの愛用者から支持を集めています。しかし、日常使いする上で気になるのが、サファイアガラス風防の傷や汚れ。大切な時計を長く美しく保つために、ガラスコーティングという選択肢があります。

本記事では、エルメス インザループ18のガラスコーティングについて、その必要性から施工方法、メリット・デメリットまで詳しく解説します。

目次

エルメス インザループ18とは

時計の特徴

エルメス「イン・ザ・ループ」は、2018年に発表されたレディースウォッチコレクションです。18mmケースは特に女性の手首に美しくフィットするサイズ設計となっています。

主な特徴:

  • ケースサイズ:18mm
  • ケース素材:ステンレススチール/ローズゴールドPVDなど
  • 風防:サファイアクリスタルガラス
  • ストラップ:レザーまたはチェーンブレスレット
  • 防水性:3気圧(30m)

風防ガラスについて

インザループ18には、高硬度のサファイアクリスタルガラスが使用されています。サファイアガラスはモース硬度9と非常に硬く、傷がつきにくい素材ですが、完全に傷を防げるわけではありません。

ガラスコーティングとは

コーティングの基本

ガラスコーティングとは、時計の風防ガラス表面に薄い保護膜を形成する技術です。この膜が物理的なバリアとなり、日常生活での小傷や汚れから時計を守ります。

コーティングの種類

1. 無機質ガラスコーティング

  • 成分:シリカ(二酸化ケイ素)ベース
  • 硬度:9H程度
  • 持続期間:1〜3年
  • 特徴:硬度が高く、傷に強い

2. 有機質ガラスコーティング

  • 成分:ポリシラザンなど
  • 硬度:5H〜7H程度
  • 持続期間:6ヶ月〜1年
  • 特徴:柔軟性があり、施工が簡単

3. 撥水・撥油コーティング

  • 成分:フッ素系化合物
  • 効果:指紋や皮脂の付着防止
  • 特徴:視認性の向上

エルメス インザループ18にガラスコーティングが必要な理由

日常生活での傷のリスク

高級時計であっても、日常使いでは以下のような場面で傷がつくリスクがあります:

  • デスクワーク時:キーボード操作やデスク接触による細かい擦り傷
  • バッグの出し入れ:バッグの金具や他の物との接触
  • 壁や扉との接触:不意の接触による傷
  • 砂埃や塵:微細な粒子による擦り傷

サファイアガラスでも傷つく

サファイアクリスタルは非常に硬い素材ですが:

  • ダイヤモンド、コランダム(ルビー・サファイア)には傷つけられる
  • 砂粒に含まれる硬い鉱物で細かい傷がつく可能性がある
  • 経年劣化で微細な傷が蓄積する

資産価値の保護

エルメスの時計は高価な資産です。良好な状態を保つことで:

  • リセールバリューの維持
  • 長期的な美観の保持
  • メンテナンスコストの削減

ガラスコーティングのメリット

1. 傷の予防効果

コーティング層が物理的バリアとなり、日常的な小傷から風防を保護します。硬度9Hのコーティングなら、鉛筆の芯程度の硬さの物体では傷がつきません。

2. 撥水・撥油効果

水滴や皮脂を弾くため:

  • 指紋がつきにくい
  • 汚れの付着が少ない
  • 文字盤の視認性が向上
  • お手入れが簡単になる

3. 光沢の維持

ガラス表面の微細な傷が防げるため、長期間にわたって新品のような輝きを保てます。

4. UVカット効果

一部のコーティング剤にはUVカット効果があり、紫外線による劣化を防ぎます。

5. コストパフォーマンス

風防ガラス交換には高額な費用がかかりますが、コーティングは比較的安価で予防効果が得られます。

ガラスコーティングのデメリット・注意点

1. 完全な傷防止ではない

コーティングは保護層ですが、万能ではありません:

  • 強い衝撃には耐えられない
  • 硬い物体との接触では傷つく可能性
  • コーティング自体に傷がつくこともある

2. 定期的なメンテナンスが必要

効果は永続的ではなく、1〜3年で再施工が必要になります。

3. 施工による失敗リスク

  • DIY施工の場合、ムラや気泡が入る可能性
  • 不適切な施工で逆に見た目を損なうことも
  • ケース内部への液体侵入リスク

4. エルメス正規サービスとの関係

  • 非正規のコーティングは保証に影響する可能性
  • 正規メンテナンス時に除去を求められることも

5. 風防の反射防止コーティングへの影響

一部の時計には元々反射防止コーティングが施されており、上からコーティングすると効果が変わる場合があります。

ガラスコーティングの施工方法

プロによる施工

メリット:

  • 均一で高品質な仕上がり
  • 適切な下地処理
  • 保証がつく場合が多い

費用相場:

  • 時計専門店:5,000円〜15,000円
  • カーコーティング専門店:3,000円〜8,000円
  • 高級時計専門サービス:10,000円〜30,000円

施工の流れ:

  1. 風防の洗浄と脱脂
  2. 研磨(必要に応じて)
  3. 下地処理
  4. コーティング剤の塗布
  5. 硬化(自然乾燥またはUV照射)
  6. 仕上げ拭き取り

DIY施工

市販のガラスコーティング剤を使用した自己施工も可能です。

おすすめコーティング剤:

  • 時計専用ガラスコーティング剤
  • スマートフォン用硬度9Hコーティング
  • 高品質な車用ガラスコーティング

DIY施工手順:

  1. 準備
    • マイクロファイバークロス
    • 無水エタノールまたは専用クリーナー
    • コーティング剤
    • 手袋(指紋防止)
  2. 洗浄
    • 時計を外し、風防を徹底的に洗浄
    • 油分、指紋、埃を完全に除去
    • 無水エタノールで最終脱脂
  3. マスキング
    • ケースやベゼルにコーティング剤がつかないよう保護
    • マスキングテープを慎重に貼る
  4. コーティング剤塗布
    • 少量を柔らかい布に取る
    • 円を描くように均一に塗布
    • 気泡が入らないよう注意
    • 薄く均一に広げる
  5. 硬化
    • 指定時間放置(商品により異なる)
    • 完全硬化まで12〜24時間
  6. 仕上げ
    • マスキングテープ除去
    • 乾いた布で軽く拭き取り

DIY施工の注意点:

  • 埃のない清潔な環境で作業
  • 温度・湿度管理(20〜25℃、湿度50〜60%が理想)
  • 時計内部に液体が入らないよう細心の注意
  • 初めての場合は安価な時計で練習を推奨

コーティング後のメンテナンス

日常のお手入れ

  • 柔らかい布で拭く:マイクロファイバークロスを使用
  • 水洗い:防水性能の範囲内で水洗い可能
  • 化学薬品を避ける:アルコールや溶剤は避ける
  • 定期的な確認:コーティングの状態をチェック

効果の持続期間

  • 無機質コーティング:1〜3年
  • 有機質コーティング:6ヶ月〜1年
  • 使用環境により変動

再施工のタイミング

以下のサインが見られたら再施工を検討:

  • 撥水効果の低下
  • 細かい傷の増加
  • 光沢の低下
  • 汚れがつきやすくなった

エルメス正規サービスとの関係

保証への影響

エルメスの正規保証期間中に非正規のコーティングを施すと、保証が無効になる可能性があります。

推奨される対応:

  • 保証期間中は正規店に相談
  • 保証期間終了後にコーティングを検討
  • エルメス公認のサービスを利用

正規メンテナンス時の対応

オーバーホールや修理の際、コーティングが除去される可能性があります。事前に確認しましょう。

他の保護方法との比較

フィルム(保護シート)

メリット:

  • 施工が簡単
  • 交換が容易
  • 比較的安価

デメリット:

  • 見た目に影響が出やすい
  • 端から剥がれやすい
  • 高級時計には不向き

定期的な研磨

メリット:

  • 傷を完全に除去できる
  • 新品同様の輝き

デメリット:

  • 高額(2万円〜)
  • ガラスが薄くなる
  • 頻繁にはできない

ケースごと保護

メリット:

  • 時計全体を保護
  • 最も安全

デメリット:

  • 美観を損なう
  • 日常使いには不向き

よくある質問(FAQ)

Q1: サファイアガラスにコーティングは本当に必要?

A: サファイアガラスは硬度が高いですが、完全に傷がつかないわけではありません。日常使いで細かい傷がつくことを防ぎたい場合、コーティングは有効な選択肢です。

Q2: コーティングで視認性は変わる?

A: 適切に施工されたコーティングは透明度が高く、視認性への影響はほとんどありません。むしろ撥水・撥油効果により、汚れが少なくなり視認性が向上することもあります。

Q3: 自分でコーティングしても大丈夫?

A: 慎重に作業すれば可能ですが、高価な時計の場合はプロに依頼することを推奨します。失敗すると見た目を損なう可能性があります。

Q4: コーティングの除去は可能?

A: 専用のリムーバーや研磨により除去可能です。ただし、風防に影響を与えないよう、プロに依頼することをおすすめします。

Q5: どのくらいの頻度で再施工が必要?

A: 使用環境にもよりますが、1〜3年ごとの再施工が一般的です。撥水効果が低下したら再施工のタイミングです。

Q6: エルメスの正規店でコーティングサービスはある?

A: エルメスの正規店では通常、ガラスコーティングサービスは提供していません。必要に応じて時計専門店やコーティング専門店を利用することになります。

Q7: インザループ18の小さなケースでも効果はある?

A: 18mmケースという小さいサイズでも、ガラスコーティングの効果は十分に発揮されます。むしろ小さいため施工も比較的簡単です。

おすすめのコーティング専門店

時計専門店

  • 経験豊富な職人による施工
  • 時計の構造を理解した適切な処理
  • アフターフォロー充実

カーコーティング専門店

  • 高品質なコーティング技術
  • リーズナブルな価格設定
  • 短時間での施工可能

選び方のポイント

  1. 実績と評判の確認
  2. 使用するコーティング剤の品質
  3. 保証の有無
  4. 価格の妥当性
  5. アフターサービス

施工後の写真

まとめ

エルメス インザループ18のガラスコーティングは、大切な時計を長く美しく保つための有効な方法です。

コーティングを検討すべき人:

  • 日常的に時計を着用する
  • 傷や汚れが気になる
  • 時計を長期間美しく保ちたい
  • リセールバリューを維持したい

注意すべき点:

  • 完全な傷防止ではない
  • 定期的なメンテナンスが必要
  • 保証への影響を確認
  • 信頼できる施工先を選ぶ

高級時計であるエルメス インザループ18だからこそ、適切な保護対策を講じることで、末長く愛用できます。ご自身の使用環境やニーズに合わせて、最適な保護方法を選択してください。


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