財布のガラスコーティングは後悔する?知っておくべき7つのデメリットと注意点
大切な財布を長く使いたい、汚れや傷から守りたいと考えて「ガラスコーティング」を検討している方は多いでしょう。確かに、ガラスコーティングには財布を保護する効果がありますが、実は知っておくべきデメリットも存在します。
この記事では、財布のガラスコーティングのデメリットを中心に、メリットとの比較、どんな人に向いているかまで詳しく解説します。施工後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために、ぜひ最後までお読みください。
目次
財布のガラスコーティングとは?
ガラスコーティングとは、革製品の表面に薄いガラス質の被膜を形成する加工技術です。主にシリコン系やフッ素系の成分が含まれており、革の表面をコーティングすることで、撥水性や防汚性を高める効果があります。
自動車のボディコーティングで使われる技術を応用したもので、近年では革製品専用のガラスコーティング剤が多数販売されています。
財布ガラスコーティングの7つのデメリット
1. 革本来の風合いや経年変化が楽しめなくなる
最大のデメリットは、革の自然な味わいが失われることです。
- 革の呼吸が妨げられ、独特のエイジング(経年変化)が起きにくくなる
- ヌメ革やオイルレザーなど、経年変化を楽しむ革には不向き
- 革の柔らかさや手触りが変わってしまう可能性がある
- 艶感が人工的になり、革本来の自然な光沢が損なわれる
革製品の醍醐味である「育てる楽しみ」を重視する方には、大きなマイナスポイントとなります。
2. コストが高い
ガラスコーティングは決して安価なサービスではありません。
- 専門店での施工費用: 5,000円〜15,000円程度
- DIY用コーティング剤: 2,000円〜5,000円程度
- 効果を維持するには定期的な再施工が必要(半年〜1年ごと)
高級財布の場合、コーティング費用を含めると総コストがさらに高くなります。
3. 一度施工すると元に戻せない
ガラスコーティングは基本的に不可逆的な処理です。
- 施工後に「やっぱり自然な革の風合いが良かった」と思っても元には戻せない
- コーティング剤を完全に除去するのは困難
- 除去を試みると革にダメージを与える可能性が高い
このため、施工前に十分な検討が必要です。
4. 革の種類によっては適さない場合がある
すべての革製品に適しているわけではありません。
ガラスコーティングに不向きな革:
- ヌメ革(タンニンなめし革)
- オイルレザー
- スエードやヌバックなどの起毛革
- ブライドルレザー(表面のブルームが特徴)
- コードバン(自然な艶が魅力)
これらの革にコーティングすると、本来の特性や魅力が損なわれる可能性が高いです。
5. ムラや失敗のリスク
DIYでコーティングする場合、特に注意が必要です。
- 塗布ムラができると見た目が不均一になる
- 厚く塗りすぎると白っぽくなったり、剥がれやすくなる
- 施工環境(温度・湿度)によって仕上がりに差が出る
- 一度失敗すると修正が困難
専門店に依頼すれば失敗リスクは減りますが、その分コストが上がります。
6. 通気性が低下する
ガラスコーティングは革の表面を覆うため:
- 革の通気性が損なわれる
- 湿気がこもりやすくなる可能性がある
- カビが発生しやすくなる場合がある(保管方法が不適切な場合)
革は本来「呼吸する素材」ですが、コーティングによってその特性が制限されます。
7. メンテナンス方法が限定される
コーティング後は従来のメンテナンス方法が使えなくなります。
- オイルやクリームなどの従来の革用ケア用品が使えない
- コーティングの上から油分を塗っても革には浸透しない
- 専用のメンテナンス方法を学ぶ必要がある
- 乾拭きが基本となり、ケアの選択肢が減る
革製品のお手入れを楽しみたい方には、この点も大きなデメリットです。
財布ガラスコーティングのメリット
デメリットを理解した上で、メリットも確認しておきましょう。
撥水効果が高い
- 水や汚れを弾く
- 雨の日も安心して使える
- 飲み物をこぼしても染み込みにくい
汚れにくく、手入れが簡単
- 日常的な汚れが付着しにくい
- サッと拭くだけで綺麗になる
- 忙しい人には便利
傷がつきにくい
- 表面が硬化するため、軽い擦り傷に強くなる
- バッグの中での擦れによる傷が減る
色落ちや色移りの防止
- デニムなどへの色移りが防げる
- 革自体の色あせも抑制される
ガラスコーティングが向いている人・向いていない人
向いている人
- 実用性重視で財布を使いたい人
- 汚れや水濡れを気にせず使いたい人
- メンテナンスの手間を減らしたい忙しい人
- 型押しレザーやクロムなめし革の財布を使っている人
- 新品の状態を長くキープしたい人
向いていない人
- 革の経年変化を楽しみたい人
- ヌメ革、オイルレザー、コードバンなど高級革の財布を使っている人
- 革本来の風合いを大切にしたい人
- 定期的にオイルケアなどのメンテナンスを楽しみたい人
- 自然な素材感を重視する人
ガラスコーティング以外の財布保護方法
ガラスコーティングに抵抗がある方には、以下の方法もおすすめです。
1. 防水スプレー
- 撥水効果はあるが、革の通気性を損ないにくい
- 定期的な塗布が必要だが、革への影響は比較的少ない
- 革の種類に合わせた製品を選べる
2. 定期的なオイルケア
- 革に栄養を与え、しなやかさを保つ
- 自然な撥水効果も得られる
- 革本来の美しさを引き出す
3. 適切な保管と使用
- 直射日光や高温多湿を避ける
- 定期的に陰干しする
- 詰め込みすぎず、適度な余裕を持たせる
まとめ:後悔しないために慎重に判断を
財布のガラスコーティングは、実用性を重視する方には便利な選択肢ですが、革本来の魅力を楽しみたい方にはデメリットが大きいのが実情です。
施工前のチェックポイント:
- 自分の財布の革の種類を確認する
- 経年変化を楽しみたいかどうか考える
- コストと効果のバランスを検討する
- 一度施工すると戻せないことを理解する
- 可能であれば目立たない部分で試してみる
ガラスコーティングは魔法の解決策ではありません。あなたの財布の使い方、革の種類、そして何を重視するかによって、最適な選択は変わります。
この記事のデメリットをよく理解した上で、本当に自分に必要かどうかを慎重に判断してください。後悔のない選択ができることを願っています。
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